議案第44号 令和3年度川越市一般会計予算について 賛成の立場から討論申し上げます
新型コロナウイルス感染症の影響は1年以上となり、あらゆる人にさまざまな影響を与えています。
感染予防のため、コロナの影響による生活の変化への対応のため国の臨時交付金等を活用したり、国県の支援制度を活用したりしていますが、生活が厳しい方たちがたくさんいます。もちろん川越市でも対応しています。
そのような中、2021年度の予算が計上されました。福祉や市民サービスは後退させないとのことでしたが、38億円近い減収をうめるために、少しずつ経費が削減されています。
削減された中身を見ていくと、補助金の額や対象人数が減っている事業があります。事業の実施回数が減っています。コロナの影響で行われない事業がある一方で、どのような時も必要とされる事業があります。支援を受けている方から不安の声も届いています。
また、今年度から導入された会計年度任用職員は勤務形態を変えたり、精査・見直しということで人数や勤務時間が減らされています。勤務形態は違えど、同じ川越市で働く方々です。働きたい人が働き続けられることは重要です。働き手が減れば、しわ寄せは残った人にいきます。
外部委託をやめた事業もあり、自分たちで汗をかきますとのことでしたが、連日午後10時を過ぎても残業しているなか、これ以上の業務を担えるでしょうか。
「 工夫では乗り切れない」との指摘もありました。4月からは重層的支援体制整備事業が始まります。介護保険も改定され、福祉や子どもの分野で条例改正があり、より一層市民に寄り添う支援が求められています。しばらくは、感染予防の対応、感染症が発生した場合の対応に追われます。経済が回復するには時間がかかり、川越市の財政が厳しい状況が続きます。
今一度、原点に立ち返り、本当の意味で市民に寄り添うとは何を行うことなのか、考えるべきです。どの窓口でも必要な情報を提供できているでしょうか。該当しないサービスを案内していませんか。自分が所管課でない場合のつなぎはどのようにしていますか。ただ、所管課の名前を伝えているだけではありませんか。例えば、病院では紹介状を書きます。
他市の好事例を取り入れていくべきだと考えます。紹介した時にメモすら取らない課もあれば、すぐに調査する課もあります。その差は市民サービスの差となって表れます。
こんな大変な時だからこそ、丁寧な基本に立ち返った仕事が求められます。市長が先頭に立って、市民に寄り添い、行政のがんばりを議会が支えられる予算となるよう申し上げ、賛成討論といたします。